双極膜式酒石酸製造
【プロジェクト概要】
酒石酸は食品添加物、医薬中間体、工業用キレート剤として、食品、医薬品、化学工業分野で広く応用されています。従来の酒石酸製造では「カルシウム法プロセス」が主流で、酒石酸ナトリウムを原料とし、カルシウム塩添加による沈殿、酸分解などの工程を経て酒石酸を生産していました。しかし、この方法にはエネルギー消費が高い、固形廃棄物が多い、ナトリウムイオン変換率が低いといった問題がありました。
クリエートの「酵素法による酒石酸ナトリウム製造+双極膜脱塩」プロセスは、「セラミック膜+スパイラル限外濾過膜+キレート樹脂+精密フィルター+双極膜」による全工程ソリューションを実現しました。これにより、ナトリウムイオン変換率**95%以上**、年間膜交換率わずか**15%** という優れた指標を達成しています。さらに、第一期プロジェクトは安定運転**2年**を満了し、酒石酸業界のグリーン転換に重要な技術的支えを提供しています。

【プロジェクトの特徴】
- プロセス革新:酵素法ルートが導くグリーンマニュファクチャリング
本プロジェクトは、従来のカルシウム法プロセスで発生していた大量の硫酸カルシウム廃渣を完全に排除し、発生源で固形廃棄物汚染の难题を解決しました。高効率な酵素触媒反応と、精密な多段膜分離およびイオン交換技術を組み合わせることで、製品の高純度化と生産プロセスのクリーン化を実現しました。
- 技術核心:双極膜電気透析による高効率変換
双極膜システムは本プロジェクトの核心技術装置であり、その運転性能は卓越しています:高効率なナトリウム除去:濃度7-11%の酒石酸ナトリウム溶液を原料とし、システムは産水中のナトリウムイオン濃度を**2000 ppm以下**に安定して脱除します。先行する変換率:ナトリウムイオン変換率は**95%以上**で持続的に安定し、原料利用率と製品の経済性を大幅に向上させました。
- 長期安定運転による卓越した信頼性の実証
プロジェクト第一期は**2年間**の連続安定運転を達成し、その卓越したエンジニアリング信頼性と低い維持コストが十分に実証されました:低維持コスト:2年目の運転後初の定期検査では、陽イオン交換膜の交換が主であり、膜全体の交換率は**17%未満**(年間交換率約8.5%)でした。これは業界の通常水準を遥かに下回ります。高い運転効率**:極めて低い交換率は、システム設計と膜要素の品質の優越性を証明し、装置の高い可用性と低い維持コストを保証しました。